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鎌長製衡のルーツ:分銅

重さを計量する「はかり」の基準となるもの、それが分銅です。

分銅というと、学生時代に理科の授業の時に、ピンセットでそーっと、天びんにのせて…。

一番に思い浮かぶのはこの場面かもしれません。

 

弊社において、分銅の歴史は古く、創業(明治13年[1880年])間もない頃から、「おもり製作人」の指定を受け、分銅・おもりなどの製造・販売を行ってまいりました。初代 鎌田長八郎の代から、確かな技術は評価いただいておりましたが、当時の鋳造は、現在でははかりしれないほどの労力と慎重な作業を必要としていたといいます。そんな中、二代目 鎌田長八郎の手によって、画期的な技術が生み出され、優秀で安い分銅の供給が行えるようになりました。時代は明治の終わり頃(明治38~39年)であったと記録されております。

 

その技術開発には特長が2点あります。

1点は、「中子(なかご)」の利用です。

分銅づくりでは、重量調節が最大のポイントとなります。二代目 鎌田長八郎が開発したのは、分銅の鋳型の中を空洞にして砂を入れておき、鋳型ができた後にその砂を出す、その後 空洞に鉛を少しずつ入れて、重量調節をしながら正確に、しかも早く合わせるという方法でした。これによって、大幅な作業時間の短縮、生産能率の向上が可能となりました。

もう1点は、「白銑(はくせん)」の利用です。

非常に硬くて脆く、加工しにくい白銑は当時用途が限られており、既存の原材料(新銑鉄)に比べて約3分の1ほどと、安価でした。その点に注目し、加工して鋳物をつくることによって、大幅にコストカットすることができました。

 

その後も、技術開発に取り組みながら、現在に至っておりますが、発想を転換して技術開発に取り組んだ先人の姿は、現在の我々も学ぶことが多く、さまざまな形で日々の業務の中で生かしてまいりたいと思います。

 

分銅には国家標準とのつながりが明確であることが求められます。

弊社では、質量のトレーサビリティ確保に不可欠で、品質システムの構築にも最適な分銅・おもりのJCSS校正サービスを提供しております。

分銅や校正に関するお問合せは弊社までお気軽にどうぞ。

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